「仕事が辞めたい」会社が辛いと思った時に見直すべきこと

科学

今回は職場の話でメンタルと心理的安全性について書いていきたいと思います。

最近話題になっているのが過労、メンタルなど精神的にくるものばかりです。それは目で確認できないものです。それぞれどれくらい影響し、どのような影響を与えるのかみていきたいと思います。

この記事でわかること
  • 労働時間と健康の関係性についてわかる
  • コミニケーションについてわかる
  • 心理的安全性についてわかる

職場について

社会人である方や社会人になるか方は、どんな職場が良いのか、何を基準にすれば良いのかを迷うことが多いと思います。

自由度、労働時間、報酬、達成度、人間関係など色々大事にするべき項目はありますが、全てを大事にしていくということはほぼ不可能だと思います。

ちなみに僕が大事にしていることは自由度と達成度と人間関係です。

多くの項目が就職の際に優先すべきですが、今回の記事では労働時間と人間関係について話していきます。

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労働時間と主観的健康観との関係に関するパネル分析

近年では労働者の健康に対して、過重労働による過労死や自殺等が問題になっています。

厚生労働省の毎月労務統計調査によると、パートタイム労働を含む年間総日労働は2020年の場合1,621時間であり緩やかに減少しています。

総務省の労働力調査によると、月末一週間の就業時間が40時間以上の雇用のうち、週あたりの就業時間が60時間以上であるものの割合は2020年で9%です。

共に減少傾向にありますが、フルタイムで働く正規労働者の長時間労働には大きく変化はありません。

過重労働に伴う健康被害の結果、心疾患もしくは死亡し労働災害と認定された件数は、2020年度は194件、内死亡は67件です。

ですが、精神障害に関わる労働災害都認定された件数は608件、内自殺(未遂含む)は81件で2010年と比較して認定件数は倍増されています。

長時間労働は脳、心臓疾患、睡眠の問題と関連することが明らかになっています。

データと分析

2017年から2014年の間いに毎年実施した東大社研•壮年パネル調査と東大社研•若年パネル調査の個票データからデータを抽選して分析に使用しました。

調査の対象年齢は20歳から40歳で、分析対象人数は560名、サンプル数は4121個です。

調査の結果月間労働時間の状況は下記でした。

  • 160時間未満が2%
  • 160時間以上180時間未満31%
  • 180時間以上200時間未満13%
  • 200時間以上220時間未満17%
  • 220時間以上240時間未満13%
  • 240時間以上260時間未満12%
  • 260時間以上11%

加えて労働時間が長くなると主観的健康観が悪化することがわかりました。

労働時間が190時間前後において労働時間が主観的健康観に与える影響の度合いは変化しませんでした。

月間労働時間が少なくても、210時間の時点で労働者が主観的健康に与える影響の度合いは変化し、それらの時間を超えると労働時間が労働者の主観的健康観に与える負の影響がより悪化することを示しました。

また、主観的健康観が憎悪する月間労働時間集が異なることがわかっています。

男性の場合だと月間労働時間が230時間、時間外労働に換算すると70時間を超えると主観的健康観が憎悪します。

女性の場合だと月間労働時間が200時間、時間外労働時間に換算すると40時間を超えると主観的健康観が憎悪しました。

仕事の自律性、職場の助け合う雰囲気が月間労働時間が220時間以上における主観的健康観の憎悪を緩和している可能性があるともわかっています。

考察・思考

このデータを見てどう思う人が多いでしょうか。この実験ではパネル分析で主観的な回答で行われています。

主観的にということは、大体のことは合っているとは思いますが、逆に自分はこんなものじゃない、こういうはずだという願望が入ってしまっているのではないかと思います。

ただ、年齢は20~40歳の社会人の若い方で、参考にはなると思います。

労働時間が健康に影響を与えるなど、実験の結果を見なくてもわかると思います。

労働時間を減らす、コミュニケーションをとるなどの対策しないといけないということも同時にわかりました。

労働時間を減らすには、タイムマネジメントが必要ですが、大かたやったことがあるけど効果が続かないなどの意見もあると思います。

そんな方におすすめの本があります。YOUR TIME ユア・タイム 4063の科学データで導き出した、あなたの人生を変える最後の時間術 [ 鈴木 祐 ]

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職場内のコミュニケーションに対する認識とメンタルヘルス不調の自覚と関係

先ほどは労働時間についての研究を見てみました。次は職場内のコミュニケーションに対する認識がメンタルヘルス不調の自覚と関係することを見ていきます。

つまり、職場でのコミュニケーションがメンタルにどのような影響を与えるかです。

よく見る研究では、職場内に友人が3人以上いると仕事へのモチベーションが700%、幸福度が200%上がるというのを見ます。

このことからも体験からも分かるように、職場内でのコミュニケーションはかなり大事なことになっていくと考えられます。

方法

2010年10月1日時点で在籍する439人の中で、本研究への参加を同意した283人を対象に行われました。

調査期間は2011年3月4日から31日までです。TCIQ の中で、より強くK6と関係する変数について分析し、職場内のコミュニケーションに対する認識とメンタルヘルス不調の自覚との関連を確認します。

構成員に対して全40問k6は全6問を調査項目としました。TCIQは汎用化した職場内のコミュニケーションを目標共有、情報伝達、予定管理、評価認識の4つのインターフェース及び、各インターフェースに対して各10個のプロコトルを定義しています。

k6とはメンタルヘルス不調の自覚のことです。また、 TCIQは職場内のコミュニケーションに対する意識のことを表します。

TCIQは回答肢1から5を1点から5点として4つのインターフェースごとの値と40プロコトルの総合計点を求めます。

k6については項目に欠損があった場合、該当する合計点は計算せず、合計15点カットオフ値として、15点以上のメンタルヘルス不調があるものを1,15点未満の自覚がないものを0として分類し、k6カットオフ判定と記録しました。

k6の質問内容は1.神経過敏に感じましたか、2.絶望的だと感じましたか、3.そわそわ、落ち着かなく感じましたか、4.気分が沈み込んで、何が起こっても気が晴れないように感じましたか、5.何をするのも骨折りだと感じましたか 6.自分は価値のない人間だと感じましたかの6問です。

1、全くないが0点で、5、いつもが4点です。選択肢は1~5まであります。

分析対象者は最低24歳最高71歳、平均年齢41,9歳、平均社歴6,2年、平均職歴は7,5年です。

結果

TCIQ総得点は最低が49点、最大点は178点、平均が123,8点でa係数は,957でした。a係数は最低でも0,7で0.8以上あれば望ましいとされています。

続いてk6ですが、平均値が7,1でした。(満点が24点で標準偏差値が5,3)

つまり、職場内のコミュニケーションに対する認識とメンタルヘルス不調の自覚の間に関係があることを表します。

考察・思考

予想通り職場でのコミュニケーションは良い影響をもたらすことがわかりました。

職場のコミュニケーションが相関していることがわかったので、職場で何かを変えようと思った時はコミュニケーションの取り方を変えるのは1つの手段として考えても問題ないと思います。

生徒の心理的安全性と問いの生成の関係の検討

次に心理的安全性についての研究を見ていきます。心理的安全性とは、組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対しても安心して発言できる状態のことを言います。

心理的安全性が高ければ良い職場なのはいうまでもありません。

皆さんも一度は経験があるかもしれませんが、この人には言えるけど、この人には言えない、同じ内容でも言える人、言えない人がいると思います。

しかし、言わなかったが故に失敗や、ミスが起きたりすることもあります。ここで心理的安全性があればそのようなことは起きません。

心理的安全性は失敗にも繋りますし、良い環境を作るためには知っておいた方が良いと思うので研究を見ていきます。

少しそれますが、失敗についての話は「できる人は失敗から何を学ぶのか」伸びる人とそう出ない人の違いを読んでみると面白いかもしれません。

方法

期間1週間1回x4で対象は中学2年生4クラスです。心理的安全性ワークシートありと心理的安全性ワークシート無しの2グループに別れてもらいました。

心理的安全性ワークシートとは、失敗のシェアや作業を相談するためのシートです。

結果

ワークシートで短期的にするだけでは心理的安全性に変化が起きないことが明らかになりました。

考察・思考

実はこの実験では初回の測定時に6を選ぶ(心理的安全性を6段階にしたときに)生徒が多く天井効果が生じている可能性がありました。

つまり心理的安全性を感じている人が多いため変化が少なかったとも考えられます。

また、短期間では変わらないとも考えられます。

「心理的安全性」は職場の安全行動を促進するのか

先ほど心理的安全性の研究を見ましたが、あれでは自分の得になることはほぼなかったと思います。なぜ紹介したかというと期間が短い場合は結果が出ないこと、天井効果があることを知っておいて他ったからです。

もう一つ心理的安全性についての実験を見ていきます。

方法

やり方はwebアンケートで、安全統括14名、セイフティ運動担当者19名、合計33名です。

対象者には、担当職場のセイフティ運動を日頃から観察し、積極的に取り組んでいると思われる職場にはA、不活発な職場にはBを、それぞれ具体的に想起して各項目について5段階から1つを選択する方式を取りました。

年齢層の平均は統括者が51歳〜55歳、担当者が36歳〜40歳。平均勤続年数は統括者33,6年、担当者17,1年です。

心理的安全について7項目、チームワークについて14項目、チームリーダーシップより10項目、チームの指向性より10項目です。

簡単にまとめると職場状況が活性か不活性化を判断し、それぞれの項目のa係数を見ていく形です。

結果

各変数の相関を調べると、全ての変数間で有意な相関が見られたが、心理的安全性についてはチームの指向性、職場長のリーダーシップ、チームの創造性・自律性以外の変数とは弱い相関となっている。それぞれチーム・プロセス、チーム指向性、 チーム・リーダーシップとは有意に比較的強い相関を示していた。 次に、各支社の安全統括者とセイフティ運動担当者がそれぞれ、活動が活発に行われている職場 (活性)と不活発な職場(不活性)を想定して同じ質問に回答した平均値の分散分析を行い比較しました。その結果、属性間(統括者・担当者) の平均値の差は有意とはならなかったが、職場状 況(活性・不活性)は全ての変数に関して %未満で有意差が認められた。また、心理的安全性に関しては、統括者と担当者が活性・不活性と想定した職場状況において、有意な差があった。

まとめると、活動に積極的に取り組んでいる職場の方が、心理的安全性及びチームワークにおいて不活性職場より有意に高くなっています。

考察・思考

心理的安全性を確保することで、それぞれが発言でき、職場環境、問題についてシンプルに指摘しやすく、問題解決が早くなると考えられます。

逆に心理的安全性は必要条件だがそれ以外にも、日々の活動や、設備が有効であることも必要だとわかります。

よくある質問

Q,仕事を辞めたいのですが何が正解ですか?

正解はありませんが、自分にとって何が優先かを決めると判断をつけやすいです。その他に自分がしたいことがあれば、今この仕事をやっていて、そのやりたいことに役立つかを考えてみてください。

Q,自分で起業したいのですが、どうすれば良いですか?

最初から起業するのではなく副業という形をとってみるのはどうでしょうか。仕事を辞めて起業するには、今の時代リスクが高すぎると考えられます。まず副業から始めて大きくしてからをお勧めします。

Q,良いコミュニケーションとはなんですか?

相手の話を聞くことと、良い質問することだと思います。相手の話を聞き良い質問することで良質なコミュニケーションが取れると思います。

コミュニケーションについてのお勧め本はLISTEN–知性豊かで創造力がある人になれる [ ケイト・マーフィ ]

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます。他の記事も参考にするとより効果的になると思います。

また、このサイトではおすすめ本も紹介しています。

おすすめ本では読むことで人生の役に立つような本を紹介しています。実際僕が読んでお勧めできるという本しか紹介していません

よければ見てください。

また、これはどうなの、これについて書いてほしい、質問等あれば問い合わせからお願いします。

このサイトが皆さんの人生を少しでも豊かにできれば幸いです。